2005年12月10日

続・ジェイコム株騒ぎ

ジェイコム株騒ぎの件、”悪質なデマ”などと言ってしまってごめんなさい。

誤発注した証券会社の名前は、緘口令がひかれていたのでしょうか。

昨日の日経朝刊に経緯の詳細がドラマチックに報じられていました。大変興味深い記事でした。単純入力ミスが、こんなにも大きな事件になるなんて。

アメリカの気象学者が提唱した「バタフライ効果」という言葉を思い出します。いわく、

「北京で一羽の蝶々が羽ばたけば、(その影響が増幅されて)一ヵ月後にはニューヨークでハリケーンが吹き荒れる」

しかし、誤入力してしまった担当者の心中はいかばかりでしょう。

ところで、件の”みずほ証券”の社長が記者会見を行ったのは、夜の11時過ぎになってから。大株主には、お昼ごろ報告していたようですから、お客様である一般投資家軽視もはなはだしい話です。

誤入力問題については、警告を出すだけでなく、入力できないよう、システム的にロックすべきだったと、われわれ一般者なら、誰でも思います。

ところがここは「鉄火場」。空買い、空売りなんてへっちゃらな世界です。システムの改善だって、果たして、なされるかどうか。

一方、今朝の朝日によれば、米モルガンスタンレーが31%の大株主として登場したそうです。株式の実弾はほとんど存在しないので、空買いであり、架空の株主です。

「みずほ証券」はこの株を買い戻さなければなりません。

仕手相場の世界では、「売りを仕掛けて、負けると怖い」と昔から言いますが、図らずも、「売り」で仕手相場を仕掛け、買い手に「踏み上げられた」格好になっています。まったく外資は情け容赦がないですね、ミスと分かっていながら。行儀が悪い、というか、ホント怖いところです。

この先、愉快犯の提灯がついて、買い気配、売り気配だけが乱高下する、なんておかしなことにならないとも限りません。

そうなるとジェイコムは、せっかく上場したのに資金調達もままならない、ということになります。ジェイコムのためにも、そうならないことを祈ります。

でも有名にはなりましたね、ジェイコムさん。これをうまく商売に結び付けてください。「あのジェイコムです。」ってね。(以上)

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